【中国・重慶】重慶でやりたいことNo.1!この街は麻雀なしでは語れない。
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、先日2週間ほど旅行をした。
重慶は中国人の国内旅行先としては最近とても人気があるが、日本では人気どころか認知度も低め。私自身今まで中国国内10ヶ所以上行ったものの、正直行ってみたいと思ったことはなかった。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だった。
麻雀がしたいです
重慶を旅行するにあたり作成した「やりたいことリスト」。一番最初に思いついたのが麻雀だった。
なぜなら重慶人は麻雀が大好き!
若者からお年寄りまで、男女関係なく至る所で麻雀をしていると聞いたのだ。重慶市民がそんなに夢中になるギャンブル遊びなら、体験しないわけにはいかない。
以前行った成都では見るだけしかできなかった麻雀。今度こそやってみたい。しかし問題がある。
私は麻雀を全く知らない。
日本麻雀を勉強する
たとえお遊びだとしても、重慶市民が本気でやってる麻雀卓へ無知のまま入ったらカモにされる迷惑をかけてしまうのは目に見えてる。少しは知識を入れておこうと思った。
中国は地方によって麻雀のルールが違うそう。さすが960万㎢の広さ。
そして重慶は「四川麻雀」と呼ばれるスタイル。
よくわからないけど基本的なことは日本と同じらしいので、とりあえず牌の種類を覚えることから始めてみる。そして日本麻雀ができるようになったら四川麻雀を学ぶのだ。
「麻雀を教えて」と父に言うと、「なんで?」と怪しまれた。重慶に行く旨を伝えると納得していたが、大学時代授業そっちのけで雀荘にいた人が、娘が麻雀を始めることに対して少し心配しているのが可笑しく嬉しかった。
最終的には麻雀の相手が出来たことを喜んでくれ、「次いつ麻雀する?」と聞いてくれるまでになった。愛しい父。
そうして何度か日本麻雀レッスンを受けた後、四川麻雀に挑戦することに。
四川麻雀とは
結果から言うと、四川麻雀はめちゃくちゃ簡単だった。ピンフとかタンヤオとかイーペーコーとかない。もっと言うとチーとかドラ、字牌すらない。私が教えてもらった四川麻雀がそうだっただけなのかもしれないが、ものすごくシンプル。
日本麻雀はまず役がないとあがれず、さらに1人があがればその回は終了するが、四川麻雀は違う。基本は14枚の牌のうち、『3枚の同牌or連続牌×4組+アタマ2枚』があるだけ=役なしであがれるし、最後の1人が残るまで回は続く。
役なしであがることはできるが、点数はもらえず、自分より後にあがった人に払わなくていいという特権があるだけだ。
そして「役あり」であがっても、自分より前にあがった人からは点をもらえない。
簡単でシンプル。だからこそものすごい速さで進んでいく。自分が牌を捨てた2秒後には自分の次の牌を取らなくちゃいけない。
チートイツなどの特別な役のあがりは点数が高いものの、自分が欲しい牌を待っている間に周りがあがってっちゃうから間に合わない。
だから皆が目指すあがり方は、写真のような役なしの最後の牌をツモすることだ。
(私と麻雀をした人たちだけの特徴なのかもしれないけど)
麻雀は交流に最高のツール
「3種類の数牌のうち2種類しか使ってはいけない」などという独特なルールはあるが、日本麻雀ができる人はすぐ四川麻雀もできるようになる。(牌も大きくて持ち易い)
そしてこの麻雀、中国人と交流するには最高のツール!
重慶人の特徴を現地の人に聞いたら「人見知りしないところ」「おしゃべりが好きなところ」という返事がとても多かった。
本当にその通りで、お店やバス、道端で突然会話が始まったと思ったら知らない人同士だったなんてのは日常茶飯事。道のベンチや公園でトランプや麻雀をやっているのは、その日たまたまそこで会った初対面の人達だったりするのだ。
だから知らない人と麻雀をやるのはみんな慣れてる。言葉の壁が気になる人も、麻雀ができれば問題ない。
クイズです
ここでどれだけ重慶の生活に麻雀が根付いているのかをチェック。
カフェのテラスで皆がやっているのは?
麻雀です。
マンションの玄関横にある部屋は何用?
麻雀です。
結婚式の2次会の定番と言えば?
麻雀です。
ちなみにマンション玄関横の麻雀部屋に人が入りきらない時は、1階のエントランスフロアや玄関前に自宅から麻雀卓を運び出してきてやってる時もあった。
この重慶旅行中、友人の親友の結婚式に参列したのだが、まさか結婚式の2次会の定番までもが麻雀だとは思わなかった。
参列前に友人から「2次会は麻雀をする」と聞かされた時は、「私のために気を遣ってくれなくていいよ」と言ったのだが、全然違った。私なんかは途中で棄権するくらい皆何時間も本気でやり続けていた。
麻雀はただのギャンブルでも遊びでもない
重慶人にとって麻雀は大切なコミュニケーションツールの1つだ。
定年後、「暇だな。誰かと話したいな」と思ったら近所の道や公園に麻雀ができる場所があり、人がいる。誰もが知っている共通の遊びを通して交流を楽しむことができる。
そんな風に人と人とが自然に交流できる文化・習慣を作っていった先人と、現在もなお遊び守り続ける現代の人たちは素敵だ。
それでは行ってらっしゃい!