【中国・重慶】重慶に来たらこれを食べなきゃ!定番から知られざるグルメまで、オススメを紹介!
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、2週間ほど旅行をして来ました。中国人の国内旅行先として重慶は最近とても人気があるのですが、日本では人気どころか認知度も低め。
私自身も今まで中国国内を何ヶ所も旅行しましたが、正直行ってみたいと思ったことはありませんでした。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だったんです。
今回はグルメ編。
重慶ならではの物から、実際食べたら美味しすぎた物まで、全8つを紹介します!
火鍋
重慶3大名物の1つ、「火鍋」は重慶発祥の食べ物として有名です。
写真のように2つに分かれている鸳鸯锅(オシドリ鍋)や、「井」の字のように9つに分かれている鍋があります。
数ある調味料を自分好みに調合し、つけダレを作れるのが嬉しい!ごま油は1人用の小さな缶が用意されていますので、開けたてのフレッシュな香りを楽しんでください!
最近はひとり用火鍋が人気だそう。加熱剤付きなのどこでも熱々で食べられます。
とにかく辛いもの
火鍋もそうですが、重慶人はとにかく辛いものが大好き!
というのも、ここの土地は山に囲まれており、毎年夏は耐えられないほどの暑さになります。風も吹かないためまるで煮えたぎる鍋のようで、「かまど」と呼ばれるほど。
そんな暑さを吹き飛ばすため、夏にはとびきり辛いものを食べて汗をかくのです。
その感覚を重慶人は「爽shuǎng!」=気持ちがさっぱりすると表します。
私は全く共有できない感覚でしたが!
酸菜魚
酸菜鱼(suāncài yú)の酸菜とは、壺の中に塩、唐辛子、お酒、好きな野菜を入れて発酵させた食品。日本の漬物や韓国のキムチに相当します。
日本ではあまり馴染みのない料理ですが、すっごく美味しいです。
その酸菜と野菜に調味料、そして魚を一緒に入れて煮込むと出来上がり。発酵の酸味がクセになる日本ではあまり知られていない料理です。
自家製酸菜を使っている場合はお店によって味が変わってくるので、自分好みの味と出会えたら運命かも。
ワンタン
ワンタン=抄手(chāoshǒu)もしくは馄饨(húntún)
全く期待していなかったのですが、軽食で食べたワンタンがものすっごく美味しくて感動したので紹介します。
解放碑のすぐ近くにある「解放碑好吃街」というフードコートの中にあったお店です。
地元っ子ばかりのこの場所には、ワンタン以外にも軽食のお店がたくさんあるので観光の休憩にはぴったりです。
味はわかりませんが、トトロもいました。
豆腐脳
重慶料理の特徴・「麻辣味」を日々食べていると、お腹も疲れてきますよね。そんな時にこのふるふると柔らかい豆腐はあなたの胃を優しく包んでくれます。
自分の好きな味付けができるので、お腹が疲れている時は麻辣は抜きましょう。
最近街でお店を見かけることが少なくなってしまったようですが、もし出会えたら是非試してみてください!
古鎮(古い街)などの観光地ではまだ売っているところもあります。
糍粑
無理やりカタカナ読みすると「ツーバー」です。
糍粑(cí bā) は、平たくいうとお餅です。 古鎮などではよくきな粉やお砂糖をまぶして売っています。日本のお餅とほとんど味は変わりませんが、手作りなので市販のお餅よりは10倍美味しいです。
中秋の名月の時には月餅と一緒にこの丸いお餅を食べます。
肉まん
中国の肉まんは皮から手作りしているお店がほとんどで、とっても美味しいです。
中身も肉だけでなく野菜や酸菜、甘いものまでお店によって様々。
朝ごはんや小腹が空いたら是非食べてみてください。
小麺
道の脇に並ぶ飲食店に多く見られる小麺(xiǎomiàn)のお店。重慶人が愛してやまない朝食であり、昼食であり、おやつであり、夕食であり、夜食です。
つまりいつでも食べたいくらい美味しいということ。
お店ごとの調味料配合があり、重慶人は自分好みのお店を2、3軒は決めているそう。
もし重慶人と話す機会があったら、お気に入りの小麺のお店を聞いて見てください。きっと大喜びで話してくれますよ。
番外編
重慶には外資系のスーパーが多く、そこにはものすごい種類の外国産ビールが置いてあります。個人的には味の薄い中国ビールも好きですが、ビールの味を楽しみたい時はヨーロッパのビールを飲みます。
大勢で飲むようなビッグサイズのビールもありますので、友人や宿泊先の人たちと一緒に楽しんでみてください!
本当に「なんでこんなに美味しいものがたくさんあるんだ!」と叫びたくなるほど重慶はグルメの宝庫ですが、外国人観光客が少ないため、まだまだ知られていない食べ物もたくさんあるはず。
もし重慶で美味しいものを見つけたら、ぜひ教えてください!
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】中国料理が美味しい秘訣!市場とスーパーが共存する意味とは。
中華料理はあまり好きではないが、中国料理は本当に美味しくて大好きだ。
なぜこんなに中国料理が美味しいのか知りたいと思い、ホストファミリーについて食材の買い出しに行くことにした。
最初はスーパーにだけ行くのかと思って行ったのだが、どうやら市場にも行くようで。
なぜ両方行くの?
「清蒸鲈鱼」という料理がある。
日本語にすると、スズキの姿蒸し?魚を蒸した後にネギと生姜をのせて油をかけるから「スズキの姿蒸し〜香味油をかけて〜」が一番近いかもしれない。
今日の夕飯のメニューはこの魚料理だが、料理を作る予定のパパが「買い出しには市場とスーパー、2ヶ所行く必要がある」と言う。なんで?
「スーパーは扱う食品の種類は豊富だけど値段が高く、生鮮食品はあまり新鮮ではない。市場は種類が少ないけれど値段も安く、生鮮食品が新鮮だ(生きてる)。」
そんな違いがあったんだ!
「清蒸鲈鱼」は蒸し魚料理のため、市場で売っている「直前まで生きていた魚」でないと臭みが出て美味しくない、と。
そんなこと考えたこともなかった私は感動し、「すごいなー!すごいなー!」とバカみたいに繰り返していた。
まずはスーパー
スーパーでは野菜を中心に調味料や香辛料を調達。
香辛料は本当に種類が多い。ここで自分好みの香辛料を購入し、自家製調味料を作る。
野菜は量り売り。キュウリは500gで4元=65円。
日本も袋詰めスタイルをやめて、単価も安く、ゴミが出ない量り売りにしてほしいな。
画面で野菜の種類を選び、自分で秤に乗せるとレシートが印刷されるので、それを持ってレジへ。ズルしないように10年前はお店のスタッフに計量してもらっていたけど、今は監視スタッフが1人いるだけというのが主流のよう。
そして市場へ
市場には生きている魚だけでなく、カモやアヒル、蛙などがいる。
夕飯用の魚を選ぶ。
桶に張った水の中の魚を選ぶと、店主が魚を持った両手をおもむろに振り上げる。何をするのかと思った瞬間、「べちーん!!」と魚を床に叩きつけた。
「ひーーーー!!!」
私が片足を上げて叫ぶのもお構い無しに、店主はまたビチビチと震える魚を振り上げ床に叩きつける。「べちーん!!」
魚が動かなくなった。「死んだのか?」と聞くと、「脳震盪だ」と言う。
そのまま持ち帰って料理すれば、新鮮なまま食べることができると言うのだ。
すごい。美味しいものを食べることへの意欲がすごい。
番外編
必要な食材を買い終え家へ歩いていると、道にお餅のお店が。中秋節のためだ。
中国ではこの時期に連休があり、皆家族に会いに帰る。ニュースでは仕事で帰省できない人が「本当は家族と月餅を食べたい〜」と号泣している映像が流れていたが、あながちフィクションではないよう。
街の月餅屋は混雑しているし、道ですれ違う人の手には大きな月餅ケースがある。ホストファミリーも月餅と餅を用意し、家族で食べた。家族を大切にする良い風習だな、とじーんとした。
こんな道端の露店にも電子決済が取り入れられていたことに驚いたが、
むしろ手洗い場がない所で汚い現金を触ってやりとりしなくていいという点ではこのような店こそ必要なツールなのだ。
肉屋もそう。現金触った手で肉を切るのはお断りしたい。
今回市場へ行って感じたのは、「衛生的」という言葉が市民の生活にかなり根付いているということ。以前は臭いもきつくハエがたかっていた市場はだいぶ清潔になってきている。
「現金は汚い」「外食店は衛生的ではない」という認識が人々、特に若者の間で定着しており、私も重慶人の友人に
「屋台では物を買って食べないで。衛生的ではないから。」と念をおされた。
食の問題が多く起きる中国で、その情報が拡散されることにより人々の意識が少しづつ変わり始めている。
まとめ
この日まで「なぜ大手スーパーがある場所で市場はなくならないのか」と疑問だったが、市民はそれぞれ特徴を知った上でうまく使い分けをしているのだとわかった。
当たり前だが、食材からしっかり準備するからこそ、美味しい料理ができる。
大型スーパーの中には水槽を置いて生きた魚を扱う所もあるが、生きた鳥類を扱っているのは見たことがない。その場で血抜きすることがスーパーはNGなのかもしれない。その点で市場は優位性があるのだろう。
さらに、日本と違って各地域ごとに住民のための小さな市場が必ず存在し、そこでのコミュニティができていることも市場が潰れない理由の1つだと感じた。
個人to個人の買い物の中には、スーパーにはない「人との繋がり」という魅力がある。だからこそおしゃべり好きな重慶人の大切な場として重宝されるのかもしれない。
ここで買った唐辛子で作ったラー油の話も書きました。
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【中国・重慶】お土産何買う?バラマキから個性的まで、実際買った中でオススメだけを紹介!
先日2週間重慶を旅行した時に購入したお土産の中から、本当にオススメできるものだけをご紹介します!
花椒
重慶といえば「麻辣」味。どこのお店へ入っても必ず「麻辣」の味があるほど重慶人に愛されています。本場の花椒は香りが抜群。私はよく日本で花椒パウダーを買って使っていたのですが、もはや別物です。
自宅の麻婆豆腐のレベルが、これを入れるだけで数段アップ!食べるものではなく香りを楽しむものなので、フライパンで油に香りを移した後は取って捨ててください。
以下で紹介するラー油作りにもこの花椒が使えますよ。
唐辛子
唐辛子をミキサーで粉末状にしたものです(一味唐辛子)。唐辛子は種類によって辛さや香りが変わるので、重慶人は何種類かミックスして自分の家の味を決めています。
辛いものや唐辛子が好きな人は、自分だけの味を見つけるのも楽しいかも?
自家製ラー油を作ってみるのもオススメ。
お茶(定番)
中国といえばお茶。お茶といえば中国ですよね。
専門店で買うお茶はとっても美味しいですが、高いです。地元の人が毎日飲んでいるものは高いものではなく、普通にスーパーで買えるお茶ですし、十分美味しいですよ。
写真は鉄観音ですが、真空包装な上に小分けされているのでバラマキにもぴったり。
お茶(変わり種)
火鍋店に行った時に無料で置いてあり、そのあまりの美味しさに帰り道スーパーで即買いした「苦荞茶(kǔ qiáo chá )」というお茶。苦荞=韃靼(だったん)そばです。
韃靼そばは高地の山岳地帯で栽培され、普通のそばより苦味が多いのが特徴です。
栄養価、特にポリフェノールが多く含まれることが有名で、昔は漢方薬として使っていたそうです。
火鍋のような油っぽい料理にとっても合います!本当オススメ!
ごま油
私が大好きなごま油。火鍋がなぜあれほど美味しいのか、それはこのごま油が美味しいからだと思ってます。ごま油を食べるための火鍋。
日本のごま油も好きですが、中国のものは香りが高く、一度使うと戻れないほど。なんか変なの入ってるのかな…
日本の中国食品店でも取り扱っているお店はあると思いますが、中国のスーパーではサイズ展開が豊富なので、私は持ち運び用や友人用に買って帰っています。
火鍋の素
火鍋の素=火锅底料(huŏguōdǐliào)と言います。
重慶人に「お土産は何がオススメ?」と聞くと必ずこれを勧められます。火鍋を自宅で食べようと思ったら、ものすごい数の調味料を買わなくてはいけませんが、これがあれば自宅で簡単に火鍋が食べられます。
ものすごく辛いのと、重量があるのが難点ですが、重慶必須のお土産です。
MINISO(メイソウ)の雑貨
日本にも店舗ができた超有名チェーン雑貨店「MINISO」ですが、安くて可愛い商品がたくさんあります。写真はホットアイマスク(10元くらいだった気がします)。
ショッピングモールのような所には99%入ってます。
ティーボトル
中国人がいつも持ち歩いているティーボトル。
私は普段外でお茶を飲む用に、サーモスの水筒を愛用しているのですが、
①保温力が高すぎるがゆえ熱湯を入れられない(ずっと熱すぎて飲めない)。
②茶葉を直接入れると、取り出すとき面倒。
ということがあり、お茶を飲むためのティーボトルがずっと欲しかったのです。
今回買ったボトルは蓋が両側から開く仕様で、片側には茶こしが付いています。茶葉とお湯を入れたら蓋を閉め、ちょうど良い濃さになったら茶こし側の蓋が上に来るように置いておくと、お茶の濃度を調節できます。
液漏れしたことはありませんが、心配なようならビニールに入れて持ち歩いた方がいいです。スーパーで1000円くらいだったと思いますが、とても重宝しています。
茶器
「本格的じゃなくていいから安い茶器が欲しい」という方にオススメなのがスーパーの茶器コーナー。種類が多く、どれも安いので気軽に買うのにちょうどいいです。
台湾で「陶器の街」へ行った時に写真のような茶杯を購入したのですが、もう1つ欲しくて探したところたまたま見つけたので購入。値段は台湾の3分の1でした。
飲み口の口当たりなどのクオリティはもちろん台湾の茶杯の方が良かったですが、飾るにはこれで十分。
卓球グッズ
中国旅行をするなら地元の人との卓球交流は必須ではないですか?
スーパーやコンビニ、大学の生協やマンションに併設している小さな生活用品店など、どこでも驚くほど安く買うことができます。(もちろん安いものの品質はそれなり)
体育館へ行かなくともそこかしこのマンション敷地内に卓球台がありますので、是非卓球交流を楽しんでみてください。
ティッシュ
必ず買う中国のお土産はこのペーパーナプキンです。本当の使い道は知りませんが、私はこれをいつもティッシュがわりに持ち歩いています
個人的に日本のティッシュは薄くて使い勝手があまりよくありません。それに比べて、中国のものは厚いし大きい。紙質も悪くないので、鼻をかむのにも使えます。
デザインが豊富なのも嬉しいです。
定番以外のお土産
今回の旅行中に買ったお土産の中で買ってよかったものは「美術道具」です。
画家の友人に「中国ならではの有名な花をイメージして作られた色絵の具」を買って行ったら思ったより喜ばれ、それがとても嬉しかったです。
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番外編
今人気が出ているという「随身锅」。インスタントの一人用火鍋で、具材だけでなく水に反応する加熱剤が入っているためどこでも熱々の火鍋が食べられます。
なぜ番外編なのかというと、持ち帰れないからです。現在飛行機では預けるのも持ち込みも禁止されています。
興味がある方は、旅行中にぜひ食べてみてください!
その土地の特性や住民のことを知ることができるお土産選びは楽しいですね。
最後に紹介した「一人用火鍋」のように、その時々の流行もありますので、現地の人に直接聞くのもオススメです。
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】重慶人に磁器口ではなく『安居古鎮』を勧められたので行って来た
中国人が安居古鎮を勧める理由
古い町のことを中国語では 「古鎮」と言います。石畳の両脇に昔ながらの建物が続く街並みは、中国国内でも大人気です。
重慶にある「磁器口古鎮」は観光地としてアクセスが良く人気なのですが、だからこそ観光客の数がとにかく多い。重慶人の友人は、「磁器口古鎮は人がいなければ素晴らしい」と愚痴をこぼし、現在は「古鎮」として楽しめる場所ではないと言います。
そこで代わりに紹介された「安居古鎮」という場所に行ってきたので、今回はこちらを紹介します。
安居古鎮とは?
重慶市銅梁区に位置し、水上輸送などで貿易やビジネスの中心地となった町です。
長年の歴史や文化、豊富な歴史的建造物や綺麗な自然が集まっているため、
「山が見え、水が見え、郷愁を覚える場所」と呼ばれています。
安居古城とは?
「安居古鎮」と検索すると、「安居古城」も多く出てきますのでこちらも解説を載せておきます。
「安居古城」は中国で4番目に大きな古城です。西暦588年からおよそ500年ごとに3度建設されたこの場所は、重慶で最も保存状態が良いとも言われています。
見どころは?
古い街並みや様々な歴史的建造物が一番の見どころではありますが、自然の存在も忘れられません。街とともに時間を過ごしてきた自然の姿があるからこそ、この街は訪れた人の記憶に残るのだと思います。
街を歩きつつ、その自然の姿も是非楽しんでください。
食べ歩き
古鎮観光での楽しみの1つは「食べ歩き」という人は多いと思います。安居古鎮の周囲には飲食店やレストランもありますが、少しお腹が減ったら、是非道端で売っている
小吃=軽食を食べてみてください。
以下は安居古鎮で食べることのできる軽食です。
糍粑cíbā
無理やりカタカナにするなら「ツーバー」と読みます。糍粑は平たく言えばお餅です。成型後の食べ方は各地違うようですが、ここではきな粉をまぶして売っています。
観光用のパフォーマンスとしてお店のおばあちゃんが写真のように餅をついていたので、お借りしてやらせていただきました。杵の重さが見た目以上で、体感10kgはありました。昔は本当にこうしてお餅を作っていたんだとか。
豆腐脳
私がこの旅行中一番ハマった食べ物がこの豆腐脳です。昔ながらの朝食・軽食で、現在はお店自体が減ってきていて、特に重慶市内ではあまり見かけません。
ふるふるの豆腐に自分の好きなトッピングを選んで食べます。最高です。
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特産品
ここからはお土産で買える特産品を紹介します。
阴米yīnmǐ
阴米(陰米)はもち米を蒸した後に干したお米です。なぜ干すのか?重慶人の友人は「長期保存ができるように」と言っていたのですが、帰国後に調べてみると干すことにより栄養価が高くなることが大きな理由のようです。
手作りごま油
手作りでごま油を作っている光景を初めて見ました。一帯が香ばしい匂いで溢れています。重量を考えて購入はしませんでしたが、手作りの工程を見ることができるのは貴重な経験となりました。
アクセス
安居古城へ行く方法は2つです。
①自家用車:約90分〜120分
②長距離バス:120分〜
重慶長距離バスターミナル「长途汽车站」→ 「铜梁」駅下車。
その後、铜梁バスターミナル「铜梁南门汽车站」→「安居古城」下車。
乗り換えもあって時間が読めないバスは少々面倒なので、ツアーやホストファミリーを見つけて連れて行ってもらうことを勧めます。
他の古鎮と同じく、安居古鎮でも様々な伝統的パフォーマンスを行なっています。
時間が合えば、無料で「変面」や「伝統舞踊」の舞台を楽しむことができますよ。
アクセスが良くないため、外国人だけでなく中国人にもあまり知られていません。
人気が出ていない今だからこそ行く価値のある場所です。
それでは行ってらっしゃい!
【中国旅行】2週間の旅行中に警察から電話がかかってきた…「臨時宿泊登記」の話。
この記事を見ているということは、私と同じようにあなたにも「臨時宿泊登記」について警察から電話がかかってきたのかもしれません。
大丈夫!「知りませんでした」と丁寧に謝って状況を説明すれば罰金はありません。
これからホストの家へ滞在or民泊予定の方は入国後24時間以内(過ぎてしまったらなるべく早く)に手続きをすれば大丈夫です。
警察からの電話…
先日約2週間中国・重慶を旅行し、ホストファミリーの家に滞在しました。
滞在2日目の夜、家に帰るとママが「警察から電話があった」と言うではありませんか。
ママ、私は誓って何にも悪いことしてないよ…!
ママの話を聞くと、「臨時宿泊登記」なる手続きをしていないから明朝に管轄の派出所に来てと言われた、とのこと。
ママの言葉は穏やかでしたが、私の頭の中では警察が
「おい、臨時宿泊登記してないぞコラ。違法やぞコラ。ソッコー来いやワレ!!」と変換して聞こえ…
それにしても、臨時宿泊登記?
恥ずかしながらもう10年以上中国を旅行しているのに、初めて聞いた言葉でした。
臨時宿泊登記とは?
臨時宿泊登記は、中国語では「临时住宿登记」です。
外国人が中国に滞在する場合は、「臨時宿泊登記」をすることが法律で決まっているんですね。これを怠ると、出国時に警告や罰金が科されることがあるそうで。ではなぜこんな大事なことを今まで聞いたことがなかったのか?
ホテルに滞在する場合は、フロントにパスポートを提出することでホテルが代行してくれていたんですね。
そのため友人宅や民泊などを利用して滞在する場合や、賃貸契約を結んでマンション・アパートに居住する場合は、着いてから24時間以内に、管轄の派出所に出向いて手続を行う必要があるのだそう。
私の場合は空港で入国カードに滞在先を明記していたものの、この手続きがなされていなかったので電話がかかってきたんですね。
必要書類
実際に派出所へ持っていく書類は以下。
(1)本人のパスポート(又は居留証)
(2)家主の身分証、外国人の場合はパスポート(又は居留証)
(3)(賃貸の場合)賃貸契約書
(4)その他、家の登記簿など。
私の場合は、自分のパスポートとホストのパスポート、賃貸契約書、登記簿を持って行きました。
罰金について
ネットで調べると「罰金500元」などと書いてあり震えたのですが、今回は初めてだったこともあり、警告だけで済みました。
大事なこと!
派出所には中国人の友人やホストを連れて行った方がいいです。あなたが中国語に堪能かつ超都市部(上海・北京)の派出所へ行く場合は一人でも問題はないと思います。しかし私のように重慶などの場合は、まず普通語が話せる職員がいません。当然英語も話せません。
本当かどうかわわかりませんが「罰金かどうかは派出所での態度が重要」だという話もあり、私が警告だけで済んだのは一緒に行ったホストがものすごく丁寧に状況を説明したり謝ったりしてくれていたおかげかもしれません。
過去を振り返ってみる
ここからは完全に余談ですが、私は知人の家に泊まったり民泊するのは初めてではありません。というか何回もあります。しかしこの登記をしたことは一度もありません。
ではなぜ今回は電話がかかってきたのか?
ホスト曰く、「大都市の場合は仕事も忙しいし外国人も多すぎるからそんな小さなことに構ってる暇はない。重慶は仕事も少ないし外国人がそもそも少ないからだと思う。」とのこと。
確かに重慶で外国人を見たのは大学城エリアに行った時の留学生くらいで、街で会うことはまずありませんでした。重慶人は口を揃えて「本当に外国人がいないよ!」と言うし、ホストのパパとママは日本人に会うのも初めて。
なるほどーそうかもしれない。
なんにせよ、無知は怖いと改めて痛感した出来事でした。
【中国旅行】必須アプリ:googleが使えない時のナビ「高徳地図」の簡単ガイド
中国旅行または出張の予定ですか?
googleが使えない中国で、どうやってナビを使うか迷いますよね。
そんな時は「高徳地図」をオススメします。
中国人の友人に勧められ、実際私が中国旅行中ずっと使っていたアプリです。
今回は今や中国国内で「百度(yahoo)ナビ」より人気があると言われる「高徳地図」について説明します。
なぜオススメなのか?
オススメポイント①
こちらが「高徳地図」の画面です。なんだかgoogle mapに似ていませんか?
だから使いやすいのです。中国語アプリにも関わらず、どの部分が「経路」なのか「ナビ」なのか、パッとわかるのでダウンロードした瞬間から使うことができます。
オススメポイント②
オススメする2つ目の理由は、地図の詳細さです。
この画面は「重慶駅」と検索した時のものですが、「进站口=駅の出口」まで分けて調べることができます。
東京駅のように広い駅にはいくつも出口があり、場所によっては目的地から遠くなってしまうこともありますよね。そのようなことがないよう、出口が選択できるのは本当に助かります。
使い方ガイド〜基礎編〜
実際に検索画面を見てみましょう。
まずは先ほどの検索画面に「人民記念解放碑」と入力し、右下の「路线=経路」をタップすると以下の画面になります。
緑丸のある上の欄が出発地、赤丸のある下の欄が目的地です。
出発地を「我的位置=現在地」としたい場合は、スマホの設定で位置情報サービスをオンにしておいてくださいね。
経路を調べたい場合はその場所の名前を入れます。ここでは「重庆长江索道=長江ロープウェー」を出発地とします。
なお、日本語で「長江索道」と入力しても中国語表記で検索結果が出るので心配ありません。
ただ、中国語の中にはもちろん日本語にない漢字もあります。その時のために、あらかじめスマホの入力キーボードに「简体手写」という手書きできるものを入れておくと便利です。
結果が出ました。経路検索後、ナビをしてもらいたい場合は右下の「开始导航=ナビ開始」をタップしましょう。
交通手段を変更する場合は以下の画面上、赤枠で囲った部分を選ぶことになります。
打车=タクシーまたは配車サービス
驾车=自分の車
公交=電車またはバス
骑行=自転車またはバイク
步行=徒歩
火车=列車
客车=長距離バス
使い方ガイド〜応用編〜
このアプリの便利なところは、検索した場所の周辺も調べられるところです。
例えば、「重庆站(重慶駅)」と検索すると以下の画面が出てきますので、画面下の「重庆站」の文字をタップしてみます。
以下のような画面になります。
ここで赤枠の「搜周边(周辺を調べる)」をタップ。
すると以下の画面になります。ここでは重慶駅の周辺にある様々なカテゴリーについて検索できるようになっています。
マークがあるので中国語がわからなくても比較的理解できますよね。分かり辛い単語は以下くらいだと思います。
火车站=列車駅
公交站=電車、バスの駅
网吧=ネットカフェ
ここでは超市=スーパーを選択してみます。
重慶駅周辺のスーパー情報が出てきました。
各店舗をタップすると、営業時間などの詳細が出てきます。
このページには口コミだけでなく、「支付宝=アリペイ」 で使えるクーポンなどが店舗情報に付けられています。すごい。
「支付宝」の他にもタクシー配車アプリをダウンロードしていれば、この画面から車を手配・予約することができます。
ダウンロードする
ダウンロードは以下の公式HP内「立刻下載(今すぐダウンロード)」をクリックし、iOSかAndroidを選んで行います。
高徳地図
もちろんApp storeなどから検索してダウンロードもできます。
中国でもgoogleは使える
皆さんご存知の通り、中国では普通googleは使えません。
そこでこの「高徳地図」についての記事を書いたわけですが、実際はgoogleを使おうと思えば使えるので、そのことにもさらっと触れておこうと思います。
なお、私は中国旅行中にgoogle(twitter・LINE)がないと生きていけないと思ったことがないので、以下の方法を試したことはありません!参考程度にどうぞ。
方法1:香港SIMを買う。
あらかじめ日本にいる時にアマゾンなどで香港SIMを購入し、SIMフリー携帯にさして使えば中国でもgoogleは利用可能。
方法2:VPNを利用する。
中国在住の日本人はほとんどこの有料VPNサービスを利用していると思います。短期滞在者向けのサービスもあるようです。
方法3:国際ローミングを利用する。
もちろん絶対にオススメできない方法ですが、お金をいくら払っても問題ない方はこの方法が一番簡単。海外定額サービスなどもありますが、それでも高い料金です。
「実はgoogle map使える」説
以前、VPNなど利用しなくても「google mapが中国で使える」という報道があり、それについて様々な方が検証しています。私も今回の旅行中に試したのですが、使えませんでした。もしかしたら方法が間違っていたのかもしれませんが。
現在使えたとしても、今の米中関係を見てもわかるように今後突然使えなくなる可能性は十分にありますので、この記事は残しておこうと思います。
【中国・重慶】並ぶのが嫌いなあなたへ!外せない観光地・ロープウェーに並ばずに乗る方法
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、2週間ほど旅行をして来ました。中国人の国内旅行先として重慶は最近とても人気があるのですが、日本では人気どころか認知度も低め。
私自身も今まで中国国内を何ヶ所も旅行しましたが、正直行ってみたいと思ったことはありませんでした。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だったんです。
ロープウェーについて
重慶のロープウェー「長江索道」はとても人気の観光地です。(索道=ロープウェー)
もともとは地元の人が長江を渡るための交通手段として生まれましたが、橋や交通網が発達した現在では観光目的に使われています。
並ばずに乗る!
重慶は中国国内で最近人気の旅行地となっていて、観光客が増え続けています。その中でもロープウェーは特に人気で、混雑時は1時間以上並ぶことも。
重慶人の友人に「ロープウェーに乗りたい」と伝えると、ものすごくしょっぱい顔で「やめた方がいい。ものすごく並ぶから。」と一蹴されました。何を隠そう彼女は並ぶのが大嫌いで、ロープウェーも子どもの頃に乗ったきりだそう。
それでもやはり長江を渡るという体験を諦めきれずにいると、「色々調べて並ばない方法を教えてあげる!」という神の一声が。
その方法を聞き、実際ロープウェー乗り場に行った時買ったチケットがこちら。
チケットには購入時間(出票时间)に加え予想搭乗時間(预计排队进入时间)が書いてありますが、どちらも「12:39」になっています。
これはつまり並ばずに搭乗できることを意味しているのです!素晴らしい!
前置きが長くなりましたが、その方法を以下に紹介します。
乗り場
最も大事なのは「乗り場」の選択です。ロープウェーの乗り場は長江を挟んで2か所あります。
乗り場①:メトロ1号線・6号線「小什字」駅近く
乗り場②:メトロ6号線「上新街」駅から徒歩15分
並びたくない場合どちらから乗るかといえば、正解はもちろん②です。
乗り場①は、駅から近いというだけでなく、観光の中心地に位置しています。解放碑や朝天門が近いため、周辺の観光前後にロープウェーに乗る人がほとんどです。
乗り場②は観光地から離れる上、駅から結構歩きます。そのためこちらの乗り場を利用する人は少ないのです。
時間
人が少ない時間は当然早朝です。しかし、私が乗った時のようにお昼時も狙い目です。逆に一番混雑する時間は夜です。それでもどうしても夜景が見たい場合はなるべく遅い時間を目指しましょう。帰宅時のアクセスを確保するのを忘れずに。
もし混んでいたら?
チケットは当日の22:30まで使えます。購入時に行列ができていたら、数時間別の場所で観光などをして、また戻ってくる方法もあります。
また2つの乗り場は「メトロ6号線」の隣同士の駅なので、
乗り場①を様子見→混んでいたら「上新街」駅乗り場へ行ってみる
と、臨機応変に動くのもいいですね。
「乗り場」と「時間」を選べば、全く並ばずにロープウェーを楽しむことができます。
「並ぶのが嫌だから行くのはやめよう」と思わずに、ぜひこの方法で搭乗を目指し、雄大な長江を渡るという素晴らしい体験を楽しんでください!
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】幻想的な夜景どこから見る?地元民が集まる穴場スポットも
重慶の特別な夜景
中国国内で重慶が人気の旅行先となっている理由の1つは、その美しい夜景です。
「山城」と呼ばれるこの地では霧が多く、他の地にはない幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
夜景が美しい場所
重慶の夜景はこの洪崖洞周辺が一番魅力的です。
洪崖洞は、「千と千尋の神隠しの舞台のようだ」と人気がある商業施設です。旅行者には外せない人気観光地になっていて、周辺の道路は撮影者でごった返しています。
特筆すべきはその建築様式。
高低差が激しい「山城」重慶で、その差をなくすために考案されたのが「吊脚楼(ちょうきゃくろう)」という独特なスタイル。低い地面に柱を立て、高い地面との差をなくし床を作るのです。
そのためとても面白いことに1階と11階に道路に繋がる出入り口があります。
アクセス
注意
夜景を楽しんで帰宅する時、ここからタクシーやバスに乗ることは非常に難しいです。道路には同じく車を待つ観光客が多くいる上、このそれを狙った違法タクシーが近づいてきます。クラクションや大声で溢れるカオス状態は容易に想像できると思います。
早めの時間に帰宅するか、少し歩いて地下鉄の駅まで行き、安全に帰りましょう。
どこから見る?
重庆大剧院(重慶大劇院)
夜景として一番見ごたえがある洪崖洞周辺。近場から見るのもいいですが、離れて見ると重慶がなぜ「山城」「3D都市」と呼ばれているのかよく分かります。
こちらは地下鉄6番線大剧院駅からすぐの「重庆大剧院(重慶大劇院)」から撮影した写真です。ここは洪崖洞周辺とは180度違って人が本当に少なくゆっくりと夜景を楽しむには最高の場所です。
千廝門大橋
地下鉄6番線大剧院駅から洪崖洞へ向かうと、大きな橋を通ることになります。ここの橋の上からの夜景も見ごたえがあります。何より大河の上を歩くので、その雄大さをじっくり体感できます。
【穴場】洪崖洞下のバー
洪崖洞にはホテルやレストラン、お土産店などが入っていますが、お酒が飲めるバーもあります。実はこのようなお店はカラオケを歌っていたりと非常に騒がしいため、ゆっくり静かに夜景を楽しみたい人にはあまりオススメできません。
そこで11階の入り口から中に入らずにその周辺を歩いてみると、バーに繋がるエレベーターのようなエントランスがあり、お店のスタッフが立っています。声をかけるとそこから階段を降りて川に隣接するテラスバーに出ることができます。
ここは非常に静かで、ゆっくりとした時間を過ごせるのでオススメです。
【穴場】河岸
洪崖洞から川の方へ繋がる階段を進むと、河岸まで降りることができます。そこではたくさんのカップルが夜景を楽しみ、静かな時間を楽しんでいます。お店の照明以外、街灯などがないのでちょっと暗いですが、お金をかけずに大河と夜景を楽しめます。
数年前まで「何の魅力もない」と言われていた重慶を、人気の旅行先に押し上げた幻想的な夜景。「3D都市」重慶ならではの楽しみ方を満喫してくださいね。
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】鉄人に肉まん作りを教わった話。
皮を作る
当初は食べ物の中で一番好きな『餃子』を教わろうと思っていたのだが、ホストが「皮から作るうちの肉まんはすごく美味しい。」と言っていたのを聞き、肉まんを教わることに。
当日の先生はホストファミリーのパパが担当。このパパこそが、『鉄人』だった。
食後、皆人の後片付けもすべてやるなり。休日さえ3食つくり、始終はたらき、休むる姿これなし。我これを見て、「鉄人」と名付けん。
古文、時間かかるのでやめます。
ある日「パパ、休まないの?」と聞いたら、
「休むのは寝る時で十分だよ」と言われた。ソファでお茶飲みながらバカな質問した私を殴ってください。
そんな鉄人パパの指導のもと初めての手作り肉まんに挑戦。なんか、緊張する…
「粉+水+卵+ドライイースト+油」などを入れて、鉄人の相棒メカ1号「KONEKI」のスイッチオン。鉄人曰く、「昔は手でこねていて、時間もかかるし手首も痛くなるから大変だった」とのこと。鉄人が言うのだからその大変さは私の想像をはるかに超えているのだろう。
具材を作る
30分ほど発酵させている間、肉まんの中身の下ごしらえ。好きな具材を選んで入れる。
日本のような薄切り肉ならフードプロセッサーくらいの刃でもいいけど、中国は基本ブロックで売っているので、それを小さめの塊に切ってこのメカへ押し込む。
かなりの騒音だが、広い中国では隣人たちの耳を心配する必要はなさそうだ。
次の具材は「酸菜suancai」。
壺の中に塩、唐辛子、お酒、好きな野菜を入れて発酵させる自家製酸菜。日本の漬物、韓国のキムチに相当する。ほとんどの家にあるそうで、家庭ごとに味も違うそう。
そして鉄人の家の酸菜はものすごく美味しい。彼のタフさの秘訣はこの発酵食品なのかもしれない。
包む!
お肉に酸菜、筍、ネギ、生姜などを入れて混ぜた具を、鉄人が伸ばした生地で包んでいく。包む係は2人いるのに、鉄人のスピードが速すぎて間に合わない。
そしてもうそろそろ1時間が経つ頃だが、鉄人(右)は一向に休まない。「どうぞ私がやりますので(お願いですから)座ってください」と言っても「大丈夫だ。君が休みなさい」と笑顔でイスを勧めてくる。
なぜ。なぜこんなにも休まないのか。
鉄人が1秒も休まず立ちっぱなしで皮を伸ばしてくれているのに私が座るわけにはいかない。こちらも必然的に立ったまま具を包み続ける。隣で悠々と座って包むママが羨ましいが、甘えるわけにはいかない。
そうして湧く疑問。
これは本当に肉まんの作り方を教わっている時間なのか?
もしかして丹田の鍛え方を教わっている時間なんじゃないだろうか。
そんな疑問が浮かぶ中、最後の1個を包み終わる。一息つきたいところだが、間髪入れずに蒸し器の前へと向かう鉄人。
「出来上がりを想定してできるだけ間隔を空けて置くんだよ。」
2次発酵させた後に15分ほど蒸したら巨大肉まんの出来上がりだが、この間も鉄人はテーブルのお片づけや床のクイックルワイパーに余念がない。
座る!
出来上がった。ついに出来上がった。ようやく訪れた休憩試食の時間。
「食べる時は座らないと、お行儀が悪いから…」誰に聞かれたわけでもないのに言い訳しながら椅子に座って肉まんをほうばる。
「あー…!!」
肉まんを食べて脚が喜ぶのは初めてだった。
ふわっふわの皮に包まれたお肉の旨味と酸菜の酸味がたまらなく美味しい。たくさん作ったので冷まして冷凍。食べたい時にレンジでチンして食べられる。明日もこの美味しい肉まんを食べられる。これだけで生きる理由は十分だ。
こうして手作り肉まん作りの会は大成功に終わった。
エピローグ
ホストへのお礼に、肉じゃがとなすの煮浸しを作ることにした。
今ならわかる。なぜそれを作ってしまったのか。濃味が好きな重慶人に、よりによって和風出汁を出すとは。肉まんの会で鉄人に与えられた試練は思ったより深く私の思考回路を破壊していたようだ。
結果として、想像以上に不人気だった。なんて正直な重慶人。空気を察知し追加メニューとして作った唐揚げは濃いめに味付けしたが、それでも自家製麻辣をたっぷりつけて食べていた。
静かに一人、また一人とテーブルを離れる家族たち。そんな中、鉄人だけは最後まで席につき、私に向かって「美味しいね、これ」と何度も微笑みかけてくれるのだった。
てつじん…
体がタフな鉄人は、心優しい人でした。
【中国・重慶】火鍋の本場で!自家製ラー油を作ってみた
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、2週間ほど旅行をして来ました。中国人の国内旅行先として重慶は最近とても人気があるのですが、日本では人気どころか認知度も低め。
私自身も今まで中国国内を10ヶ所以上旅行しましたが、正直行ってみたいと思ったことはありませんでした。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座を上海から奪うほど魅力的な街だったんです。
魅力が詰まった重慶を紹介していきます。
重慶人の味覚がおかしい
日本に住んでいる重慶人の友人は、どこへ行っても七味をかける。唐揚げ、焼肉、カレーにサラダ…「胃腸おかしくなってるよね?」というほど辛くて痺れる味を好む。
彼女がおかしいのかと思っていたが、今回重慶に行ってみたらどこへ行ってもとんでもなく強烈な「麻辣mala」味だったので納得。
彼女が言うには、昔はお金のため動物の肉は全部港から輸出してしまい、残るのは内臓だけだった。それを食べようとしても日にちが経っていたりして臭みがある。そこで花椒と唐辛子で臭みと味を消して食べたらしい。
本当かはわからないが、とにかく「麻辣」無くして重慶料理は語れないのだ。
(一般的に重慶料理は四川料理とも言われるが、本人達からすると香りが違うそう。)
本場麻辣の地「重慶」
もともと四川だった重慶。せっかくその麻辣の本場に来たのだから、ラー油でも買って帰ろうと思っていると、ホストファミリーに「買う必要はない。うちにあるから」と言われた。聞けば重慶人は日常的に大量に唐辛子を買って、自分たちで粉にしたりラー油を作ると言う。
見れば確かに家の中には大量の唐辛子と自家製ラー油があるではないか!そして「そろそろ新しいものを作る」と言うので、ここはぜひ参加させてもらうことに。
ラー油を作る
まずは唐辛子の粉を作ることから。
写真の提灯型唐辛子はあまり辛くなく、よく見かける細長い唐辛子はめっちゃ辛い。私のような辛い物があまり得意ではない人には「提灯型唐辛子100%」が良いと言われた。「間違っても細長い方には手を出すな」と。
どちらもヘタを取り、ミキサーで粉砕していく。私が手伝おうとすると、「危ないからやめた方がいい」とパパ。会話だけ聞くとまるで危険物を取り扱ってるようだ。
慣れているパパでさえ結構咳き込みながら、2種類の唐辛子粉が完成。好きな割合で粉を混ぜ、いよいよラー油を作る。
ラー油の作り方は、まず中華鍋に入れた油に花椒と生姜片を投入することから始まる。そうすることで油に香りをつけるのと、温度を知ることができる。花椒と生姜片が茶色く焦げたら取り出し、唐辛子と混ぜるベストなタイミング。
火を消して一握りの胡麻を投入したら、唐辛子粉が入っている容器に油を注ぎ、混ぜて完成。冷めたら空き瓶に入れて使う。
こうしてラー油が完成した。しかしあろうことか私には辛すぎて食べられなかった。
完成したものの
そもそも火鍋はいつも白い方しか食べない私が本場のラー油を食べられるはずがなかった。しかし旅行が楽しくて、まるで自分が重慶人だと錯覚してしまう「重慶ハイ」に見舞われてしまっていたようだ。
重慶を全身で受け入れ楽しめる日々はまだ遠いようで…
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】クライミングにメリーゴーランド!重慶の百貨店が面白すぎる!
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、2週間ほど旅行をして来ました。中国人の国内旅行先として重慶は最近とても人気があるのですが、日本では人気どころか認知度も低め。
私自身も今まで中国国内を10ヶ所以上旅行しましたが、正直行ってみたいと思ったことはありませんでした。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だったんです。
魅力が詰まった重慶を紹介していきます。
プロローグ
先日重慶に行った際、友人に「南山に行きたい」と言ったら車を出してくれました。
到着したらここでした。
最初は私の中国語の発音が悪すぎてこうなったのかと思ったのですが、聞いてみれば
夕方渋滞のピークの時間だったため、南山は断念してこの百貨店になったのでした。
今も「南山に連れて言ってあげられなくてごめんなさい」と悲しそうな顔をして謝る
友人に、この記事を通して「謝らないで!楽しかったよ!」と伝えたいです。
百貨店について
重慶にはいくつかの大型百貨店がありますが、私が行った写真の場所は「新光天地」という名前です。2017年に開業した新しい百貨店です。
台湾の新光三越集団と重慶中渝物業発展が共同設立した商業施設で、なんと台湾と中国の新光三越百貨店の中では最大なんだそう。地下5階(!?)〜地上8階まであり、地下の駐車場には5200台が駐車できるということ。さすが中国です。
(駐車料金が1元未満だったのには閉口。)
私達が到着した頃は時間も遅めで、既にいくつかのお店は営業終了していたのですが、アトラクション以外にもなんだかすごく楽しそうな百貨店です。
chongqing-hotpot.world
アトラクション
メリーゴーランドとアイススケートは大人も楽しめますが、クライミングは子どもだけ参加可能。このコーナーは催しなどによってアトラクションが変わるようです。
日本でも百貨店は子どもも楽しめる場所として、昔は屋上、今は建物内にキッズコーナーが併設されていますが、ここまで大規模なものは見たことがありません。
大人も一緒に楽しめるのがいいですね。
家族旅行で重慶へ行く方がいれば、安全第一で楽しんでください!
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】心を労る大切な時間。居心地の良い茶藝館を紹介します。
中国といえば「茶」
お茶について詳しいことはよくわからない。
でも、以前麗江(丽江)で出会った素敵な店主にお茶を入れてもらった時から、様々な茶器を使ってお茶を入れ、「まったり」過ごすその空間と時間がすごく好きになった。
しかし重慶人の生活にはあまり馴染みがないようで、茶藝館の場所を誰も知らない。
そこでネットで検索すると、この茶藝館が出てきたので行ってみた。
白鷺原茶藝館について
茶藝館は「金陽重慶映像商業歩行街(金阳重庆映像商业步行街)」という場所にあり、解放碑からはバスで約1時間。
「重慶映像」は他のショッピングエリアとは違い、「昔の建物が並ぶ場所で伝統文化を体験し、郷愁にひたる」というような目的で作られたエリアになっている。
茶藝館はお茶を飲みながら「空間と時間をゆっくり楽しむ」という目的があるため、外装や内装にこだわって設計されている。
この建物は2階に内装の違う個室がいくつもあり、利用者が目的によって部屋を選べるようになっている。利用は有料。
個室でゆったり時間を楽しむ
私が案内されたのは1階のこの部屋。
1階は広間にテーブル席がたくさんあったが、タバコの煙が充満していたため個室に案内された。ここは無料。
お茶の種類が豊富にあるが、冒頭書いた通り全く詳しくないので適当に選ぶ。
お茶の用意を待っている間、果物やお菓子が運ばれてくる。もちろん無料。
お茶を入れる動作を見ながら、茶葉についての話を聞くも、よくわからない。そんなことより良い香りが部屋に満ちて、幸せな気分になる。
館内も素晴らしい
お茶を飲みながらしばらく会話を楽しんでいると、お坊さんのような雰囲気を纏ったスタッフが来て店内を案内してくれるというので喜んでついて行った。
館内を案内しながらものすごく真剣な眼差しでお茶の話をしてくれる。頭に汗の粒が見えるほど熱心なのに、なんと私は恐らく7割ほどしかわかってない。
ごめんなさい。その姿勢にいたく感動し、恩返しができなかった思いを胸に、今この記事を書いています。
お茶の公演
案内後、「お茶の公演が始まりますが、見られますか?」と聞かれたので場所を移動することに。
昔のお茶の入れ方を再現した公演。
パフォーマンスかと思っていたら本当にお茶を入れていたようで、直接テーブルまで運んで下さった。ありがとうございます。
いつも中国で学ぶこと
一人で訪れたためか、外国人だからか、先ほどの坊主のスーパースタッフさんが最後まであれこれお世話をしてくれた。
あまりに良くしてくれるので、「チップ制…?」と思ったが、お会計が終わっても何も言われない。「この辺はタクシーが広いにくいから」と大通りまで出て車を捕まえ、行き先を告げることまでしてくれる。
「これって本当にただただ親切にしてくれてるってこと…?」
そうして最後まで手を振り続けてくれた彼の姿は見えなくなった。
何の目的もない、優しい親切心だった。
今まで中国を旅行した時のいろんな場面を思い出した。重い荷物を笑顔で持ってくれた人、列車の食堂車でご馳走してくれた人、席を譲ってくれた人、パスポートを届けにホテルまで戻って来てくれた人。
何度も助けられ、何度も教えられる。
Have a nice Tea time
「どんな人がここを利用するのか」と尋ねた時、「ビジネスパーソンが多い」と言っていた。日頃多くのストレスとプレッシャーの中で生きている人たちが、この茶藝館でゆっくりお茶を飲みながら心を解放していくのだ、と。
日本では静かなバーなどがそれにあたるかもしれないが、「健康的な方法だ」という一言はとても魅力的に聞こえた。
次に重慶に行ったら、お礼も兼ねてもう一度訪れることを決めている。
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】重慶でやりたいことNo.1!この街は麻雀なしでは語れない。
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、先日2週間ほど旅行をした。
重慶は中国人の国内旅行先としては最近とても人気があるが、日本では人気どころか認知度も低め。私自身今まで中国国内10ヶ所以上行ったものの、正直行ってみたいと思ったことはなかった。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だった。
麻雀がしたいです
重慶を旅行するにあたり作成した「やりたいことリスト」。一番最初に思いついたのが麻雀だった。
なぜなら重慶人は麻雀が大好き!
若者からお年寄りまで、男女関係なく至る所で麻雀をしていると聞いたのだ。重慶市民がそんなに夢中になるギャンブル遊びなら、体験しないわけにはいかない。
以前行った成都では見るだけしかできなかった麻雀。今度こそやってみたい。しかし問題がある。
私は麻雀を全く知らない。
日本麻雀を勉強する
たとえお遊びだとしても、重慶市民が本気でやってる麻雀卓へ無知のまま入ったらカモにされる迷惑をかけてしまうのは目に見えてる。少しは知識を入れておこうと思った。
中国は地方によって麻雀のルールが違うそう。さすが960万㎢の広さ。
そして重慶は「四川麻雀」と呼ばれるスタイル。
よくわからないけど基本的なことは日本と同じらしいので、とりあえず牌の種類を覚えることから始めてみる。そして日本麻雀ができるようになったら四川麻雀を学ぶのだ。
「麻雀を教えて」と父に言うと、「なんで?」と怪しまれた。重慶に行く旨を伝えると納得していたが、大学時代授業そっちのけで雀荘にいた人が、娘が麻雀を始めることに対して少し心配しているのが可笑しく嬉しかった。
最終的には麻雀の相手が出来たことを喜んでくれ、「次いつ麻雀する?」と聞いてくれるまでになった。愛しい父。
そうして何度か日本麻雀レッスンを受けた後、四川麻雀に挑戦することに。
四川麻雀とは
結果から言うと、四川麻雀はめちゃくちゃ簡単だった。ピンフとかタンヤオとかイーペーコーとかない。もっと言うとチーとかドラ、字牌すらない。私が教えてもらった四川麻雀がそうだっただけなのかもしれないが、ものすごくシンプル。
日本麻雀はまず役がないとあがれず、さらに1人があがればその回は終了するが、四川麻雀は違う。基本は14枚の牌のうち、『3枚の同牌or連続牌×4組+アタマ2枚』があるだけ=役なしであがれるし、最後の1人が残るまで回は続く。
役なしであがることはできるが、点数はもらえず、自分より後にあがった人に払わなくていいという特権があるだけだ。
そして「役あり」であがっても、自分より前にあがった人からは点をもらえない。
簡単でシンプル。だからこそものすごい速さで進んでいく。自分が牌を捨てた2秒後には自分の次の牌を取らなくちゃいけない。
チートイツなどの特別な役のあがりは点数が高いものの、自分が欲しい牌を待っている間に周りがあがってっちゃうから間に合わない。
だから皆が目指すあがり方は、写真のような役なしの最後の牌をツモすることだ。
(私と麻雀をした人たちだけの特徴なのかもしれないけど)
麻雀は交流に最高のツール
「3種類の数牌のうち2種類しか使ってはいけない」などという独特なルールはあるが、日本麻雀ができる人はすぐ四川麻雀もできるようになる。(牌も大きくて持ち易い)
そしてこの麻雀、中国人と交流するには最高のツール!
重慶人の特徴を現地の人に聞いたら「人見知りしないところ」「おしゃべりが好きなところ」という返事がとても多かった。
本当にその通りで、お店やバス、道端で突然会話が始まったと思ったら知らない人同士だったなんてのは日常茶飯事。道のベンチや公園でトランプや麻雀をやっているのは、その日たまたまそこで会った初対面の人達だったりするのだ。
だから知らない人と麻雀をやるのはみんな慣れてる。言葉の壁が気になる人も、麻雀ができれば問題ない。
クイズです
ここでどれだけ重慶の生活に麻雀が根付いているのかをチェック。
カフェのテラスで皆がやっているのは?
麻雀です。
マンションの玄関横にある部屋は何用?
麻雀です。
結婚式の2次会の定番と言えば?
麻雀です。
ちなみにマンション玄関横の麻雀部屋に人が入りきらない時は、1階のエントランスフロアや玄関前に自宅から麻雀卓を運び出してきてやってる時もあった。
この重慶旅行中、友人の親友の結婚式に参列したのだが、まさか結婚式の2次会の定番までもが麻雀だとは思わなかった。
参列前に友人から「2次会は麻雀をする」と聞かされた時は、「私のために気を遣ってくれなくていいよ」と言ったのだが、全然違った。私なんかは途中で棄権するくらい皆何時間も本気でやり続けていた。
麻雀はただのギャンブルでも遊びでもない
重慶人にとって麻雀は大切なコミュニケーションツールの1つだ。
定年後、「暇だな。誰かと話したいな」と思ったら近所の道や公園に麻雀ができる場所があり、人がいる。誰もが知っている共通の遊びを通して交流を楽しむことができる。
そんな風に人と人とが自然に交流できる文化・習慣を作っていった先人と、現在もなお遊び守り続ける現代の人たちは素敵だ。
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】毎日食べたい!体に優しいB級グルメが美味しすぎ!
重慶出身の中国人と知り合ったことをきっかけに、先日2週間ほど旅行をして来ました。中国人の国内旅行先として重慶は最近とても人気があるのですが、日本では人気どころか認知度も低め。
私自身も今まで中国国内を10ヶ所以上旅行しましたが、正直行ってみたいと思ったことはありませんでした。
しかし、実際行って見ると「中国で住みたい街ランキング1位」の座に君臨するほど魅力的な街だったんです。
他のどこにもない魅力が詰まった重慶を紹介していきます。
B級グルメ=「豆腐脳」
豆腐脳=豆腐脑(dòufunǎo)。名前を見ると食欲が失せますが、
豆腐脳は水分多めのふるふる豆腐に様々な具材を入れて食べる料理です。
中国全土でだいたい1腕10元前後で食べられますが、各地によって具材や味付けが違い、それがまた楽しい。
豆腐脳=豆腐花と言う人もいますが、豆腐脳はしょっぱめの食事、豆腐花は甘いデザートというイメージがあります。具材によって食事とデザートになるクレープのような。
重慶の豆腐脳
豆腐脳の具材は各地で、もっと言えばお店ごとに異なります。
地方だと北京では甘いものが、上海では干しエビが入るのが特徴ですが、重慶はやはり「麻辣=花椒の香り」と「辣椒/辣油=唐辛子粉/ラー油」という黄金コンビが並んでいました。
重慶人は「中毒か⁉︎」ってほど何を食べるにもこの2つを入れるのですが、苦手な人はもちろん他の具材だけでも楽しめます。
私はもともと麻辣味が苦手な上、数日無理に挑戦を続けていたこともありお腹の調子があまり良くなかったため、「完全な麻辣抜き」豆腐脳を一杯頼むことに。
醤油、お酢、ごま油、ピーナッツ、ねぎ、鶏肉くらいで食べたのですが、
これがもう最っ高に美味しかったー!!!
ふわとろの優しい豆腐とほんのりした塩味がもう体に沁みて沁みて。
それ以来この豆腐脳の虜。
豆腐脳を作る
その日の夜、豆腐脳の美味しさに感動したことをホストファミリーのパパに伝えると、
「それ作れるよ。」と。
え?
肉まんでもラー油でも漬物でも何でも作れるパパだなーと思っていたけど、まさか豆腐脳まで作れるなんて。
そして翌日、なぜか水煮でなく乾燥大豆を手にしているパパを発見。
水に浸すところから⁉︎
申し訳なさすぎておどおどする私を横目に、作り方を説明してくれるパパ。一晩かけて水に浸した大豆をミキサーで撹拌し、布で絞って温めて凝固剤入れて置く。
デキタヨー!!
…すごすぎる。
「凝固剤が少なかったかもしれない。あまり固まらなかったヨ」と謝るパパ。
手間暇かけて作ってくれた豆腐脳。美味しくないはずがないよ。
ごま油と黒酢と醤油をかけて、ピーナッツとザーサイをのせたら最後に胡椒少々。
朝に晩に、幸せ…
豆腐が固まらなかったからと、
なんとこの2日後、お仕事の休みの日にもう一度作ってくれました。天使!!
どこで食べられる?
豆腐脳のお店は、もともと朝食のお店や3時のおやつとしての「小吃」を食べるお店にあったのですが、最近は再開発の影響もあって減少傾向にあるそうで。
もし街歩き中に見つからなかったら、滞在先等でお店の場所を聞いてみてください。
私は「安居古鎮」という観光地で食べたのですが、重慶市内では人民大礼堂の広場で天秤を担いで売っている人を見ました。
journey-to.hatenablog.com
一応重慶人に聞いたお店を載せておきます。私が行った訳ではないので、情報が不確かで申し訳ないです。
名前:「六姐豆腐脑」
住所:业成花园路七星岗
二日酔いの日や体調不良の日、また食欲がない日でも美味しく食べれる豆腐脳、ぜひ食べてみてください。
それでは行ってらっしゃい!
【中国・重慶】重慶へ行ったら皆でダンス!「広場舞」に参加した話
先日重慶を旅行するにあたって、「やりたいことリスト」を作成しました。
その2番目に挙げた「広場舞」に参加して踊りまくった話です。(重慶では「坝坝舞」バーバーウーと呼ぶ人も多いです。)
「広場舞」とは?
「広場舞=广场舞」とは、持参した音楽を広場で流し、それに合わせて踊ること。
重慶だけでなく中国各地に存在しています。
具体的には、公園や広場、時には広い歩道で音楽に合わせ踊るスタイルの意味ですが、その集まり・コミュニティの意味で使われることもあります。心身の健康やダイエットのために中国全土でブームになり、コンテストなども開かれています。
特筆すべきはその方法ですよ!参加者は1〜2人のダンスリーダーを真似して踊りますが、参加に声かけなどは必要なくただその列に加わって踊り、疲れたら抜けます。
ダンスリーダーは指導などはせず黙々と踊り、参加者も黙々と真似て踊るのです。
めちゃくちゃシュールです。掛け声、ないです。笑顔、ないです。でも、楽しいです。
なぜ?
なぜ夜?
私がさらっと調べただけですが、主な参加者は50代以上の女性で、孫の世話が終わる時間から暇ができ、健康とコミュニティ作りのため参加している人が多いよう。(中国は共働きで稼ぎ、その時間子どもは親に預けるのが一般的。女性の定年は55歳。)
なぜ広場?
中国ではサークルなどにお金をかけるのは野暮な話で、「やりたいなら自分たちでそこら辺でやればいい」という考えの人が多い。…素晴らしいですね。
参加してみた
ということで準備運動もバッチリ、満を持して早速参加してみました。
いやー楽しいです!実はちょっとバカにしてたんだけど、すごい楽しい!
気づけば1時間も踊ってた。汗かいちゃって飲み物買いに行ったりして。
体験してわかったこと
人民大礼堂前の広場はとても広いので、色々なジャンルのダンスグループがいくつもあります。激しいヒップホップ系(ダンスリーダーは若者)から、ゆっくりしたバレエ系まで。そして好きなだけハシゴ出来ます。広場舞のハシゴ。
参加人数も多いから賑わっていて、見てるだけでも楽しい。マンション前の広めの歩道なんかでやっているグループは既にコミュニティが出来ていて少し入りづらいけど、
ここは新参者にも優しい。まあ会話、ないけど。視線の温度が、なんとなく…?
運動がしたい時、ジムはお金がかかるし一人はつまらない。その結果の広場舞。
重慶出身の友人によると、経済強化のため町の再開発が進んでいる重慶では、地域に根ざし経営していた飲食店や生活用品を取り扱うお店がどんどんなくなり、それにより人々の関係が薄くなっているそう。
もしかしたらそんな寂しさが広場舞のブームに繋がっているのかな、と感じます。
羨ましい
先日この動画を見ながら、友人と「日本で広場舞はありえないね」と話していました。
まず地域にこんな大きな広場はほぼないし、あったとしても許可が必要。何より恥ずかしくて誰も参加しない、と。(重慶でも恥ずかしがる若者はいる。私の友人のように)
たまにこういう知らない人に対する抵抗があまりないところなんかを見ると、羨ましくなります。寂しい時にポンっと知らない輪に入れるところ。他人の視線への羞恥心があまりなく、自分のしたいことをできるところ。
問題もあるけど
「広場舞」でネット検索すると、「騒音」「迷惑」など問題視されている部分が目立ちます。実際、中国政府が開催時間や場所の規制をしました。罰金も取るそうで。
確かに私の想像できていないようなことで迷惑している人もいるのでしょうね。
しかしこの問題については、当事者でもないし、自分の時間を使って真剣に解決しようとする意思すらないし(ごめん)、そんな通りすがりの人間である私があれこれ言うことはやめます。
ただ、次回旅行した時になくなってたら寂しいな…
それでは行ってらっしゃい!